紹介 | ●代表者名
堤田昭一 不知火の海を望む鹿児島県出水市の畑で多品目・多品種の柑橘を栽培しています。39歳で農業を志し、4年後に有機的な栽培を開始しました。
●生年
1949年
●農業開始
1989年
●有機農業開始
1994年
●生産面積
1.8ha
●主な生産物・作型
みかん(極早生、早生〉、スイートスプリング、ポンカン、伊予柑、清見オレンジ、デコポン、河内晩柑、はるみ
●農業について
有機農業への転換は農薬かぶれによる異常なかゆみが腕や体の部分に発生したことがきっかけとなりました。農薬の濃度を半分以下に薄めると外観がだんだん悪くなり、価格は最低レベルへ。黒砂糖の培養液・米酢などで外観を良くするためには葉面散布を頻繁にしましたが、それでも農薬1回ほどの効果もありませんでした。ところが味は全く変わりました。同じ糖度でも食味がぜんぜん違うほど良好になったのです。日韓自然農業交流協会の会員となり、基本講習会に参加しました。以後趙先生の指導を仰ぎながら『無農薬有機栽培』を目指しております。病害虫対策は次の手法で対応しています。〔五つの基本資材〕:天恵青汁、漢方栄養剤、乳酸菌、土着微生物、酵素 〔三つの補助資材〕:魚のアミノ酸、天然カルシウム、玄米酢
●生活・地域環境について
出水市は鳥の産地です。鶴の飛来地としても有名ですが、養鶏が盛んです。私の園の周りは不知火海に面し、背に山を控えてとても自然がいっぱいのところです。冬の海では風力で帆を立てる「けたうせて漁」と呼ぶえび漁ののどかな風景があります。酒は焼酎、お茶請けはかるかん饅頭でしょうか。
●伝えたいこと
食べ物について『見た目の良さ』で選ぶ人が多いことに注文をつけたいのです。みかんでいえば、きれいでピカピカのものばかりが選択されるのは考えものです。柑橘類は、皮の中を食べるものですし、酸味があるのが柑橘の本来の持ち味なのです。農薬や化学肥料を使わずにやっていると、自然に濃い味が出てきます。多少の概観の悪さは目を閉じて、命の詰まった本物の果物を食べてください。自然で育った野菜・果物を食べていると、風邪もひかなくなりますよ。 |  |