内 容 |
【左】紅東 【右】金時
食物繊維・ビタミンCがたっぷり含まれる優れ物
大正初期頃の日本人は一日に必要なエネルギーのほぼ10%をサツマイモから摂取したとの記録があり、かつては重要なエネルギー源でした。
しかし、米や小麦と同じカロリーを摂取するには、3倍のサツマイモを食べる必要があり、満腹感を与えながらカロリー摂取は少ないという特徴を持っています。
これがダイエット食によいという所以です。
また、食物繊維が豊富で、大腸や小腸の活動を刺激し、便秘防止、大腸ガン予防、コレステロールの低下作用をもたらす点で注目されています。
含まれているビタンミンCは加熱調理しても6割は壊れずに残ります。
代表的な品種
■『金時』
「紅赤(べにあか)」ともいわれ、関東を代表する品種でした。皮が厚く、粉質で、中は鮮やかな黄色で栗きんとん用あるいは焼き芋として根強い人気があります。
■『紅東』
芋が大きくなるのが早く収量も多い、反面長くなり芋の形が崩れやすく、栽培上は難しい欠点があるため、農家にとっては扱いにくい品種ですが、甘味が強く美味しいので市場では人気が高い品種です。
表皮は美しい濃紅色。肉色は鮮やかな黄色です。
■『紅サツマ』
収穫期を早める早堀に適した品種。
鹿児島でもっとも多く栽培されています。
■『安納芋(あんのういも)』
種子島安納地区で栽培されるお芋です。
カロチンが他の品種より多く含まれ、「粘質で銀のさじが似合うアメリカンタイプのペースト状。果肉は甘くて蜜のようです。(かごしま有機・向井さん)」
甘味を生かすには丸ごと、もしくは大切りにして蒸すのが一番
50〜60℃以下の加熱時間が長く続くほど、酵素が良く働きます。
(電子レンジは、高温・短時間で調理するため、甘味が薄くなってしまいます)
保存はポリ袋から出し、寒いところには置かない
サツマイモは呼吸しています。
息をしたときの水分が夜半温度が下がったとき凍結して、傷みの原因となります。
必ずポリ袋から出して新聞紙にくるんで保管下さい。
15℃以下になるところには置かないでください。
暖房が付いているときは暖かくても、火の消えた部屋は結構温度が下がります。
寒い時は、北側の部屋は特に注意して下さい。
サツマイモの表面の小さな斑点は、食味には影響ありません
■センチュウの被害
センチュウは根や芋に寄生し腐らせます。
またつるの伸びも悪くなり、葉がしおれたり早く落ちたりして、全体の生育が悪くなります。
芋の表面に小さな褐色の反転ができて市場評価が下がります(食味には影響ないのですが…)
■黒班病
貯蔵中に進行します。
病班は初め浅く、緑を帯びた黒褐色、次第に黒色が強くなり、表面が窪んだ円形となり、中央にカビが生じます。
健全な外皮に侵入することはなく、害虫の食害跡や発根部からも発病し、貯蔵中は収穫・保存時の打ち傷・擦り傷から侵入します。
■茨城のサツマイモ
8月〜11月にかけて収穫されます。
生産者は土に埋めるて、保管します。畑に穴を掘って(深さ1m位)、そこにサツマイモを入れ、もみガラやワラでフタをします。
キュアリング倉庫…断熱材に覆われ、一定温度に保たれる倉庫で保管します
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