内 容 |
原産はヨーロッパ
原産地は地中海沿岸。
古代ギリシャの数学者ピタゴラスは『元気と落ちついた気分を保つ野菜だ』と書いています。
アブラナ科ハボタンの一種
洋名のキャベジがなまってキャベツと呼ばれるようになりました。
日本では江戸時代に観賞用として入り、実際の栽培は明治5〜6年ごろからです。
生で食べるのは日本人だけです。
ビタミンCは外葉と芯近くに多いので、この部分は生食に、またカロチンは外葉に多く熱に強いのでロールキャベツなど煮込みに向きます。
その他繊維質や抗潰瘍性ビタミンUもあり、常食したい野菜です。
キャプテン・クックとキャベツ秘話
「キャプテン・クック」の物語を知っていますか。
イギリスの探検家、クック船長が世界中をまわって冒険した、ほんとうのはなしです。
その航海記録によれば、その時代の船員たちは長い航海の間に、つぎつぎと壊血病(貧血をおこしたり、皮ふから血が出る)にかかってしまう事が多かったそうです。
しかし、クック船長の船員たちだけは壊血病にならなかったそうです。
それは、クック船長の船には、玉ねぎやキャベツの酢づけをたくさん積んでいたために、ビタミンC不足にならなかったためでした。
保存方法
ラップまたは新聞紙に包んで冷蔵庫に入れて下さい。
さらに、みずみずしく保存するには、先の尖ったナイフか包丁で、芯をくりぬき、濡れた脱脂綿を詰め冷蔵庫の野菜室に入れて下さい。脱脂綿が乾かぬよう時々水をしみ込ませると、パリッとして長く保存できます。
寒玉と春玉
■寒玉
球内の葉が比較的白く、葉の質が固いのが特徴。
煮込んでも煮崩れせず、出し汁をよくすうので、ロールキャベツのような煮物や、水っぽさがないので炒め物にもむいています
■春玉
葉のしまりはゆるく、球の中まで緑色をおび、葉質が軟質なのが特徴。
生のまま食べたり、汁の具にむいています。
夏の産地・冬の産地
■夏場は高原キャベツ
暑い時期になると平場での栽培は農薬とおいかけっこになりがちのため、ポランでは標高の高い高原に産地が移ります。
2月末から3月初めに種が蒔かれて7月初めから出荷となります。
■冬〜早春は、愛知・天恵のキャベツ
かつてキャベツは球に隙間のないほど、葉がしっかりと巻き、内部が真っ白であることが求められました。
この天恵グループの寒玉キャベツも葉がしっかり巻いています。
しかし最近は、葉質の柔らかい「春玉」のものが望まれますが、春玉のキャベツは、気温の上昇と共にトウ立ちが早くなり、出荷時期が短くなってしまいます。
産地の渥美半島では、3月くらいから気温が上昇し、春系のキャベツでは成長と出荷のバランスがとりにくいのが現状。
有機栽培は「適地・適作」が大前提。無理な栽培はしません。
生産者も産地・時期にあった品種を選びます。
食べる方も品種にあった料理ができたらと思います。
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