開場時間が近づくと、申込みをされたみなさんが集まり始めました。上映会はワンドリンク付きです。入場された方は、思い思いにオーガニックコーヒー、オーガニックジュースなどの飲み物を選んでいました また、セサミの黒カレー、豆の煮込みとジンジャーライスといった、旬の野菜をたっぷり使った美味しいスローフードを一緒に注文された方もたくさんいました
DAYS JAPANフォトジャーナリストスクールの卒業生「D-light」による、祝島写真展も同時に開催し、会場中央の大きなテーブルの上に写真を展示しました
上映に先立ち、今回の上映会開催の趣旨を説明しました 「ミツバチの羽音と地球の回転を上映することになったきっかけは、舞台である山口県祝島に交流のある生産者がいたことです。原子力発電所の建設に長年反対している生産者の話を聞き、応援しようと署名活動のお手伝いから始まりました。」 「六ヶ所村ラプソディーの鎌仲監督の最新作の舞台が祝島という情報を聞き、現場を実際知らない私たちがぜひ見てみたいという思いと、上映して、一人でも多くの人に、日頃電気のある便利な生活について、また、これからのエネルギーのあり方について、考えられるきっかけになればと思い企画したものです。」 「今回の上映会は、カフェスロー、D-light、そして環境文化NGOナマケモノ倶楽部のみなさんの協力で実現しました。」
「ミツバチの羽音と地球の回転」は、「ヒバクシャ 世界の終わりに」や「六ヶ所村ラプソディー」に続く鎌仲監督の最新作で、日本のエネルギーの最前線、山口県・上関町の原発建設計画に向き合う祝島島民と、持続可能な社会を構築するために石油や原発エネルギーからの転換を図るスウェーデンの取り組みを一本の映画に描いた長編ドキュメンタリー作品です 「ここで生きていく」がテーマ。ひじき漁やビワ栽培などで生計を立て、原発計画に向き合う30代の島民男性の生活を軸に、バイオマスや風力発電、波力発電など持続可能なエネルギー社会の構築を目指す外国の活動を呼応させ、エネルギーの未来をどうするのか問い掛けています 上映会に参加されたみなさんが、熱心に映画を観ているのが伝わってきました
鎌仲監督 「六ヶ所村ラプソディーの後、次はなんとかできる方法を提示したいと考え、まずスウェーデンを思いつきました。単に脱原発、脱石油だけでなく、持続可能という言葉を世界に先駆けて発信し、持続可能な社会を構築しつつあります。スウェーデンだからできるのではなく、日本でもできるんだという融合的な映画にしなければいけないと思った時、祝島に出会いました」 「祝島には2年程通い、スウェーデンには2回行きました。カメラは、実際には全部で350時間回しています。編集で2時間15分にまとめるために、たくさんの名シーンをずいぶんカットしました。」 「28年間原爆建設計画と戦ってきて、島として経済的にも自立しないといけないんだが、あまりにも反対運動が大変で手が回らないところに氏本さんが帰ってきました。氏本さんは、映画の中で重要なポジションを演じくれています。」
氏本さん 「32年ぶりに島に帰り3年目になります。耕作放棄地をよみがえらせるために、豚を飼い始めました。北海道で30年近く牛にかかわってきましたが、小さい島では、病気にもかかりにくく、小回りのきく豚が良いのではないかと考えました。」 「映画を観て、祝島もスウェーデンも、未来につなげていくための、責任感の部分が同じだと感じました。自分たちの暮らしを支えてくれている生態系、自然、生物多様性を次の世代につなぐという価値観が似ていると思いました。」 「どうやったら未来につなげていくことができるかを考え、一流の離島を目指す「未来航海プロジェクト」を立ち上げました。1.自分たちの暮らしで必要なものはできるだけ自分たちで作る。2.今元気な人たちはお年よりをみんなで日常的に支えあう。3.島の未来を担う人達、次の世代を担う人材は自分たちで育てる、あるいは獲得する。仲間と一緒にこの3つの目的に向かって取り組んでいます。」
鎌仲監督 「祝島が直面している問題は、原発建設問題以外にも、日本中の地域が直面している問題と同じだと考えています。この映画は、映画館からではなく、まず自主上映を全国で開催するやり方で広めて行きたいと思っています。」 「映画を観てもらうことで、どういうことが起きているのか、どういうことをしていったら良いかが伝わります。上映会を開催したいと思う方はぜひ声をかけてください。」
もっともっと鎌仲監督の思いや、氏本さんの取り組みなどのお話を聴いていたいところでしたが、あっという間に時間になってしまいました。
今回は、氏本さんの協力により、舞台になった祝島のびわや、びわ茶、ひじき、ソーセージなどの生産物の販売もありました。映画の中で、みんなが美味しい美味しいと言って食べていたびわは、トークショーの後すぐに完売となってしまいました。 また、多くの方に、原発建設中止を求める署名にご協力をいただきました 上映会に参加いただいたみなさん、ありがとうございました。
<40代/女性>
<30代/女性>
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