2013年6月29日(土) 11:00〜16:00頃 雨天決行(プログラム変更あり)
2013年度第一回のポラン広場東京の自然学校は、多摩川源流の里山での自然体験・交流イベント 森・里山・渓流の景観を活かした地域の活性化に住民が主体的に取り組む東京あきる野市養沢地区を訪ね、植樹・景観/果樹園(ブルーベリーなど)/ホタル再生などの取組み現地の見学と交流を行ないました
関東地方は梅雨の真っ最中。前日まで雨が心配されましたが、カラっとした好天に恵まれて、「あきる野ふるさと工房」に全員集合です。午前11時。開催の挨拶の後、まずは地元あきる野の伝統工芸「軍道紙」についての説明を伺いました
軍道紙とは、江戸初期からこの地域でつくられてきた和紙の名前。地元で栽培された楮(こうぞ)を原料に、障子紙や薬袋のほか、強さとしなやかさが求められる雨合羽や、お茶を焙る「焙炉(ほいろ)」などにも使われたそうです。都の無形文化財に指定され、現在は「軍道紙保存会」の皆さんが楮の栽培から和紙にするまでを行い、技能の継承に努めています
多摩川の支流、秋川渓谷と呼ばれるこのあたり、かつては一帯がモミジなどの広葉樹の山だったそうです。落葉がもたらす山の栄養成分が川の生き物を育み、豊かな生態系を生み出します。その輝きが初夏の風物詩となるホタルも生態系の一員。秋川の源流であるここ養沢地区では、そのホタルの棲む養沢川の水を守る3つの部会活動−ホタル部会、果樹園部会、植樹・景観部会−を進めています 和紙のお話のあとは養沢川に移動です。ここは残念なことに戦後の拡大造林で山から川すそにかけて一帯がスギ林なので、これをもっとホタルの棲みやすい環境にしようと、現在、景観部会の皆さんで植樹が進められています。そこで植樹のお手伝いです。土止めと肥料成分を兼ねた腐葉土を堀って袋に詰め、2mほどに育ったもみじと桂の苗ともども、丸木橋を渡って植樹予定の渓流の洲に手渡しリレーで運びます。シャベルとつるはしを使って穴を掘り、植えた木の種類はモミジ、カツラなど全部で30本ほどを、約1時間かけて植樹しました
ひと汗かいたあとの昼食は、持参のお弁当の他に、名物の「だんべぇ汁」がふるまわれました。味噌仕立ての汁に豚肉と野菜、小麦粉を練ったおだんごも入ってボリューム一杯。「うまいだんべぇー!」とこの名がついたとか。食事をしながらホタルの生態についてのお話も。ホタル部会では、針葉樹の山では川の栄養が貧弱で、ホタルのエサとなるカワニナも増えない。ということで、キャベツなどをエサにカワニナを増やし川に還す活動を進めているそうです
自然学校@五日市・養沢、第1回目は約4時間の散策体験コースとして無事終了しました。今後は紙漉きやこんにゃく作りなど、体験メニューを充実させたりと、より身近な自然学校となるよう、回を重ねていきたいと思います。参加された皆さん、お疲れ様でした!
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