9/10から始まった中国電力による上関原発計画にかかる海の埋め立て工事、その嚆矢となる灯浮標の海上搬出の阻止行動も、9/24で12日目となりました。
この間、祝島からは延べで漁船250隻以上、陸上の座り込みには500名以上が阻止行動に参加しました。
島外からの参加者を含めると1000人以上になります。
上関原発:祝島の人々の闘い(動画集)
http://www.youtube.com/view_play_list?p=2F848AE098E9ABED
埋め立て阻止行動 動画集 2009/9/10〜9/22
http://shimabito.net/siryou%20200909100922.htm
中国電力は、船上で阻止行動をしていた人たちによると、現場の社員が9/10からの最初の三日間は下記のようなことを祝島の人たちに言ってきたそうです。(要約している部分もあります)
・「海を埋め立てても原発ができても海はいっさい汚れない、温排水からも放射能は一切出ない」
(後に「放射能は少しは出るようです。小さな嘘でした」とも発言)
・「一次産業や二次産業だけでやっていけないでしょう」
・「原発ができたらあなたたちの子供や孫も原発で働ける」
・「祝島の反対運動のリーダーは大嘘つきの独裁者だ」
(翌日に「大嘘つきは言い過ぎました。大は取ります」と言ったそうです。信じ難いですが事実のようです)
・(漁師にむかって)「あなたたちの中にも帰りたい人はいるでしょう」
(即座に漁師から「ふざけたこと言うな!わしらを馬鹿にしてるのか!」と声が飛びました)
これら一連の発言が上関町議会や山口県への申し入れ等で明らかにされ、町や県に挑発的な発言は慎むよう指導されると、今度は一転して決まった言葉以外は全くしゃべらなくなってしまいました。
「工事への理解と協力をお願いします」と言葉だけは丁寧に、1時間に1度程度ただ繰り返すだけで、
「あなた方がこれまで言ってきたこと(最初の三日間の中国電力社員の発言)についてちゃんと説明をしてください」
「海のおかげで生きている私たちが、どうして海を壊すような工事に協力しないといけないんですか」
「何日も同じことを繰り返して言ってるだけじゃ理解も協力もできません。ちゃんと自分の言葉で話してください」
「原発ができて事故が起きたら離島の私たちはどうやって逃げたらいいんですか。教えてください」
そういった祝島の人からの問いかけや質問には一切答えることはありませんでした。
しかし、この間の中国電力側の発言や祝島側の発言、また阻止行動の現地の様子は、現地に張り付いて撮影されていた鎌仲ひとみ監督がDVDにまとめて早い時期に世に出すとのことです。
一方、この間の祝島の漁師や農家、島のお母さんたちも仕事がいっさいできず、厳しい状況になってきました。
そのため、祝島島民の会としては島の人たちの生活を壊さないよう、中国電力への阻止行動や抗議行動自体は形を変えながら続けていきますが、今のような形での阻止行動は9/21でいったん区切りをつけることを全員集会で決定しました。
現在は、海上では上関町の近隣の自治体や、山口県内外に住む若者たちが編成したシーカヤック隊を中心に阻止行動が続けられ、陸上では同様に祝島以外の上関町の人たちや近隣の町の人たち、山口県内外の方たちが応援をしており、祝島はサポートにまわっています。
彼らが、上関原発計画に反対しているのは決して祝島だけではない、一部の人間だけではないことを、体を張って証明してくれています。
初めてシーカヤック隊が中心となった阻止行動を行った9/22には、中国電力は前日と一転して初期の高圧的で恫喝的な態度を復活させて危険な行為を繰り返し、推進派の漁師がシーカヤックを転覆させかねない行為を繰り返しましたが、シーカヤック隊は動じず、途中から祝島の漁船も駆け付け、作業は中止になりました。
そして翌日9/23には現場に姿すら見せずに作業を中止し、本日9/24も同様の状況で、午前9時半には作業の中止を宣言したようです。
島民の会では今後の方針として、中国電力への抗議はもちろんですが、地元住民の反対意見を無視して海の埋め立ての免許を出し、今回の件でも責任を他者に押し付けて傍観している山口県と、無責任な二井山口県知事の法的、道義的な責任を追及し、同時に私たちの強い思いを伝えていくことを決定しました。
(すでに祝島島民の会では山口県相手に埋め立て免許の取り消しを求める訴訟を提訴しています)
まずは9/30(水)の山口県議会で今回の件が取り上げられるとのことですので、祝島からも傍聴に行くことを決定しています。
お時間のある方は当日はぜひ山口県庁までお越しください。
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